【切ない恋心】過去の恋、忘れられない君へ綴る秘密の日記
大切な日記を開き、懐かしい情景を思い出すたび、PixAIやPictorなどでその一瞬をビジュアル化するのが私の楽しみです。
夢のような彩りに仕立てられた思い出は、より心に染みわたります。
ときには切ない気持ちもよみがえりますが、そんなひとときもまた大切にしています。
- ひとコマの再現が鮮明
- 隠れた想いが花開く
- 秘密のシーンを公開
そんな時間が宝物です。
夕暮れのオフィス、二人の間に揺れる感情
終業チャイムが鳴り響き、オフィスに少しだけ緩んだ空気が流れた頃、ボクはマユミに頼まれていたイラストの作業を終わらせた。もっとも、8点中7点だけだが。
「あと1点だけだから」
彼女にそう告げると、マユミは少し眉を上げて意地悪そうに笑った。
「まだ、あるよ」
その一言に僕は一瞬だけ息を詰めた。
「あ、あー……」
言葉に詰まるボクを見て、彼女の声が少し高くなる。
「もしかして、私の仕事が嫌ならNちゃんのところに行けばいいじゃない?」
その言葉に、僕は思わず「えっ」と目を見開いた。
Nさんは、別エリアの担当の10歳以上年上の面倒見の良い先輩おばさんだ。彼女とはいつも仲良くしている所をマユミに覗かれてる。
午前中、しっかり作業の手順を勉強をしてきたのに、なぜそんなことを言うのだろう?
思わず動揺しているボクを見て、マユミは勝ち誇ったように笑みを浮かべた。
「なに赤くなってるのよ~」
「赤くなんか……なってない……!」
けれど、正直顔は熱い。それを悟られるのが悔しくて、勢いよく言い返した。
「赤くなってる、なってるって!」
まるで子どもの喧嘩だ。ヤケになった声を投げかけたボクは、その場を収めるように告げた。
「もう帰ろう。さよなら」
そう言って、早足でオフィスを後にした。
──
今日の昼過ぎのことだ。
マユミの隣の席にいる若い後輩――僕が勝手に“若いツバメ”と呼んでいる男が、ぽつりと休み希望を切り出した。
「○○日、休みたいんですけど……」
すると、マユミが少し間を置いてからこんなことを言い出した。
「あたしも休む」
その言葉の後、ボクの方を見ながら彼女は楽しそうに笑いながら付け加える。
「フフフ、あたし達、噂になっちゃうかもね~」
冗談混じりにそんなことを言う彼女。
ボクは内心「まただよ…」とため息をついたけれど、顔には出さなかった。
マユミは、ボクの気持ちを知っている。だからこそ、時々こうやって嫉妬を煽るようなことを言うのだ。彼女の挑発に付き合うのは疲れるけれど、それでも彼女が気になる。
彼女はよく言う。「あたしが目の前にいないほうが気が楽でしょ?」
その一言がボクの胸に刺さる。でも、これも彼女の冗談だってわかっている。もし後からメールで問い詰めたとしても、きっと「冗談よ~」と涼しい顔で返されるに違いない。
最近は、そんな彼女にメールを送る気も起きなくなってきた。
ボクのこと、嫌になったのかな。
それともただの意地悪?
明日、どんな顔で彼女に会えばいいのだろうか──。
ベッドに横になりながら、そんなことを考えてしまう自分が少しだけ情けない。けれど、それが今のボクの“恋”なのだ。
あっ、明日、マユミ休みだ。
コメント
- みぃ。 みぃ :やっぱ気になるのですね。
- …いつまでも恋心を☆真っ直ぐ生きるね :なんだか胸がキュンとして…良いのです。味わって下さいね~楽しそ〜
- ゆりりん ゆりりん :マユミさん、ナカナカやりますね~さすがとぃうカンジ、ヒロさんを、こんなにヤキモキさせるなんてっ